テクニカルエンジニア(ネットワーク)過去問 平成15年 午後1 問4 解説

最終更新日 2006/05/02
webmaster@tomnetwork.net

Tomのネットワーク勉強ノート
Homeに戻る
(Tomのネットワーク勉強ノート) 
サイトマップ
iTAC テクニカルエンジニア
(ネットワーク)塾講義ノート 
過去問題(午後)
  テクニカルエンジニア (ネットワーク) 
  情報セキュリティ アドミニストレータ 
  テクニカルエンジニア
(情報セキュリティ)(午前・午後)
  基本情報技術者(午前・午後)
ネットワーク関連試験対策ノート
情報セキュリティ関連験対策ノート
情報処理用語辞書
自宅で出来るネットワーク簡易実習 
私の勉強法 
情報処理試験勉強に役立った本たち
更新履歴 
リンク集  
プロフィール 
国内旅行の下調べ
---Tomのトラベルオンラインリンク
(新幹線、時刻表、金券ショップ、
格安航空券など)
   
  mail
ショッピング

    Powered By 楽天市場

 

スポンサー:
Yahoo!トラベル
ホテルリステル猪苗代
株式会社東栄住宅
競馬サーチ.com
ニフティ株式会社
ホームトレイン
有限会社ルーティ
キーマンズネット
楽天仕事市場 infoseek キャリア
e-learnインターネット通信講座
アークホテルネット
ブルックス
モビット

 他

 

 
Tomのネットワーク勉強ノート
 過去問(午後)
   テクニカルエンジニア (ネットワーク)過去問(午後)
     テクニカルエンジニア(ネットワーク)過去問 平成15年 午後1 問4 解説

負荷分散処理についてのの問題です。

 (参考)基礎講座:SSLアクセラレータ(キーマンズネット)
 (参考)ネットワーク早分かり講座:SSL処理と高速化「アクセラレータ」(キーマンズネット)
 (参考)ネットワーク早分かり講座:上位層とロードバランサの関係(キーマンズネット)

設問1 図2の実装モデルに関する次の問いに答えよ。

(1)本文中の【 a 】に入れる適切な機能を,15字以内で述べよ。

 【 a 】に入れる機能を問われています。
15字での回答ですので、用語が思いつかなくても少々冗長的に書いてもOKそうですね。

前後を読んでみましょう。
実装モデルの意味について、E君に問われてその回答をF君が言ってます。
>A,B,Cは受発注プログラムを機能別に分けたもので,Dはデータベースと
>考えてください。Aはサーバ処理の制御部,Bは受発注処理のビジネスロジッ
>クです。Cは【 a 】機能です。在庫検索を例にして説明します。


図2 受発注プログラムの実装モデル

その後でさらに例を持って、説明してくれています。
>ブラウザは依頼データをHTTPを用いてAに渡し,AはBの
>在庫検索機能を呼び出します。BはDから在庫データを取り出し,Aに返しま
>す。AはそのデータをCに渡し,Cで処理された在庫データがブラウザに渡さ
>れます。この例のHTTP通信は1往復ですが,実際は,ログインからログアウ
>トまで,何往復かのHTTP通信が行われることになります。

つまり、図2を見ると、Cはインターネットを通して、ブラウザに返すところです。
渡す前のAの時点でどこまで済んでいるでしょう?
在庫検索が行われ、データを取り出した状態ですね。
Cで何をしましょう? 取り出しただけのデータは単なる”生データ”です。
ですので、ブラウザで見れるように、加工して組み立ててあげる必要がありますね。 

(Tomの解答例)
ブラウザ表示用、加工・組立て
(機能)

(2)本文中の【 b 】〜【 d 】に入れる適切な字句を答えよ。

順に見てみましょう。

【 b 】
>
HTTPはステートレスなので,ログインからログアウトまでに,複数のHTTP
>セションと【 b 】コネクションが用いられるのが一般的です。

この回答は難しいですね。2通りの解釈が出来ます。

一つ目が、
HTTPはステートレスなので、”複数”のHTTPセッションです。
では、コネクションは”一つ”ですか?”複数”ですか?

もう一つが、
HTTPはステートレスなので、複数の”HTTP”セッションです。
では、コネクションはHTTPに対して、何コネクションと言いますか?

ステートレスなので、、、と前振ってからの回答なので、”複数の”がいいような気がします。

【 c 】
>
図2の実装モデルでは,【 c 】
>がブラウザ識別のキーを生成し管理します。

この前で【b】でもやりました通り、HTTPでは複数セッション、複数コネクションが発生します。
>そのため,受発注プログラムは,各通信データが同じブラウザから送られてきたことを何
>らかの方法で識別しなければなりません。

その識別キーを生成して管理するのはどこですか? という質問です。
図2の”A”が全てを制御しているので、”A”ですね。 ”ECサーバ”と書いてもいいですね。

【 d 】
>
ブラウザ識別のキーは,クッキー
>情報として【 d 】に渡され【 d 】から【 c 】に返されます。

その【c=ECサーバが生成した識別キーをクッキー情報として、【 d 】に渡され、【 c=ECサーバ】に返されます。
【 d 】はブラウザですね。 パソコンでもいいでしょう。

(Tomの解答例)
【 b 】 複数の
【 c 】 ”A” 又は ”ECサーバ”
【 d 】 ブラウザ 又は パソコン

(3)発信元IPアドレスをブラウザ識別のキーにできない理由を,30字以内で述べよ。

本文を読んでみましょう。
E君の
>発信元IPアドレスを使ってブラウザを識別すれば,簡単だと思うのですが。
というコメントに対し、G君が
>そのような方法も考えられますが,例えば,一つの取引先から同時に複数のブ
>ラウザがアクセスしてくるような場合には,識別できないことの方が多いでしょう。

と言っています。なぜ識別できないのでしょう?
"一つの取引先から同時に複数のブラウザがアクセスしてくるような場合"
がヒントですね。

識別するには、ブラウザと発信元IPアドレスが1:1にならないといけません。
”一つ”の取引先から同時に”複数”のブラウザがアクセスすることを考えてみましょう。

通常、会社のIPアドレスはプライベートIPアドレスを使用し、ファイアウォールなどのIP マスカレード機能
で、グローバルIPアドレスに変換されてECサーバにアクセスされます。

この場合、複数のブラウザのアクセスが、全て同じIPアドレスになりますね。

そこまで考えなくても、同じパソコンで、複数のブラウザを上げてアクセスしても識別できません。
これを書いてもいいでしょう。

(Tomの解答例)
 
複数のIPアドレスが1つのIPアドレスに集約されるため

設問2 本文中の【 e 】〜【 g 】に入れる適切な数値を答えよ。

 計算問題です。電卓使用禁止なので、複雑な問題はなくなりました。
 意味を取り違えず、確実に解いていきましょう。

ネットワークの負荷についての問題です。

【 e 】
>SSLのオーバヘッドや圧縮は無視して,上記(1)に受発注システムのページアクセ
>スだけを加えると,アクセス回線のピーク時の利用率は,【 e 】%以下になる。

アクセス回線の利用率を求めます。
>SSLのオーバヘッドや圧縮は無視します。
と書いています。また、
>上記(1)に受発注システムのページアクセスだけを加える
とも書いていますので、利用率は、
上記(1)の利用率 +受発注システムのページアクセス
で求めると推測できますね。 

では、キーワードとなる数値を拾っていきます。

まず上記(1)。
>(1)H社とインターネット間の現在のアクセス回線は,512kビット/秒の専用線で,
>  ピーク時の利用率が30%程度である。

ここから、(1)は30%程度です。

あと、受発注システムのページアクセスでの利用率を求めるとOKですね。

>2台のECサーバに対するブラウザからのページアクセス件数の
>合計は,ピーク時でも現在の情報提供サーバの半分以下で,

と書いてますので、(1)の半分以下なのでしょう。 30 / 2 = 15%以下ですね。

30 + 15 = 45%以下でいいでしょう。  

【 f 】
>(3)設計図面データをダウンロードする処理に着目し,伝送効率(実効転送速度÷回
>  線速度)を50%と仮定して,必要な伝送速度を算出すると,【 f 】kピット
>  /秒になる。

必要な伝送速度を計算します。
”設計図面データをダウンロードする処理に着目し”と書いてますので、注目しましょう。
伝送速度は、問題文から式が立てれます。
必要な伝送速度(=回線速度) = 実効転送速度 / 伝送効率

伝送効率は50%と仮定されているので、あとは、必要な実効転送速度が分かれば求められますね。

では、必要とされる実効転送速度はどのくらいでしょう?
式はこんな感じでした。

転送速度 = データ量(バイト) / 転送時間(秒)

ここで使うのがG君のコメント;
>ページアクセス以外に,取引先のブラ
>ウザへ500kバイト/件の設計図面データをダウンロードする処理があります。
>その際には,10クライアントが,同時に100秒以内でダウンロードできるよう
>にします。

ですね。

必要な回線速度 = 500k(バイト/件) × 10(件) / 100秒 = 50kバイト/秒
必要な伝送速度 = 50kバイト/秒 / 0.5 = 100kバイト/秒

ここで、”100”と書きたくなりますが、問われているのは、【 f 】kピット/秒ですので、
8を掛けるのを忘れないようにしましょう。

100kバイト/秒 × 8 = 800kビット/秒

【 g 】
>(4)上記(3)と同様に,伝送効率を50%と仮定すると,取引先とインターネット間の
>  アクセス回線についても,下り方向の通信には,【 g 】kビット/秒以上の伝
>  送速度が必要になる。

これは【 f 】と似ていますが、何が違うかが分かれば、簡単に解けます。
【 f 】
では、”設計図面データをダウンロードする処理に着目し”ているのに対して、
【 g 】では、,”取引先とインターネット間のアクセス回線について”着目しています。

では、具体的に何が違うのでしょう?
10クライアントを捌く必要がないですね。
【 f 】はサーバ側、【 g 】はクライアント側で問われています。これは抑えておきましょう。

必要な回線速度 = 500k(バイト/件)  / 100秒 = 5kバイト/秒
必要な伝送速度 = 5kバイト/秒 / 0.5 = 10kバイト/秒

これも同様にビット、バイト換算の8を掛けて

10kバイト/秒 × 8 = 80kビット/秒

(Tomの回答例)
【 e 】:45% (以下)
【 f 】:800(kビット/秒)
【 g 】:80kビット/秒


設問3 E君の修正案に関する次の問いに答えよ。

(1)図3中の【 ア 】〜【 エ 】に入れる適切な機器名を,本文中の字
  句を用いて答えよ。

早速、図3を確認してみましょう。

これと、図2を見比べてみれば、

ゾーンα【 ウ 】がECサーバ、ゾーンβ【 エ 】がDBサーバであるのがなんとなく見えてきます。
あとは、負荷分散装置と、SSLアクセラレータが【 ア 】、【 イ 】それぞれどっちに入れますか?
ってところですね。

ゾーンαには【 ウ=ECサーバ】が2つあります。
ということは? 【 イ 】が負荷分散装置ですね。

残りの【 ア 】にはSSLアクセラレータが入ります。

  (参考)基礎講座:SSLアクセラレータ(キーマンズネット)
 (参考)ネットワーク早分かり講座:SSL処理と高速化「アクセラレータ」

(Tomの回答例)
【 ア 】
SSLアクセラレータ
【 イ 】
負荷分散装置
【 ウ 】
ECサーバ
【 エ 】
DBサーバ

(2)修正案において,SSLアクセラレータが必要な理由を,30字以内で述べよ。

SSLアクセラレータとは何をするものだったでしょうか?
サーバに代わって、SSLの処理をするものと書いてます。
今まではECサーバがそれをやってました。

それとは別にSSLアクセラレータと言うもを負荷分散装置の前においた理由を問われています。

一つは”機能分散”ですね。暗号、復号、セッション管理など、必要な機能が多いので、
分けました。。。これも必要な理由の一つですね。

あと一つは、セッション管理です。
セッションはキーで管理しています。負荷分散はそのキーを見て行いますね。
しかし、ECサーバで復号する場合、負荷分散装置ではキーは読めません。
なので、WAN側にSSLアクセラレータをおいて、複合化する必要があるわけです。

どちらが正解?と言われると、どちらとも言いにくいので、どちらも載せておきます。

Tomの解答例)
機能を分散し、応答時間を短縮するため

別解)
負荷分散にクッキー情報を使用し、SSLアクセラレータが復号しないといけないため

(3)負荷分散装置が,ログインからログアウトまで同じECサーバにデータを振
  り分けることで回避できる受発注プログラムの複雑さを,30字以内で述べよ。

受発注プログラムの複雑さとは何でしょう?

G君の発言
>その際,ログインからログアウトまで同じECサーバにデータを振り分
>ける仕様とし,受発注プログラムが複雑にならないようにします。

図2の下のこのE君の発言も関係しそうです。
>この例のHTTP通信は1往復ですが,実際は,ログインからログアウ
>トまで,何往復かのHTTP通信が行われることになります。

ログインからログアウトまで何往復ものHTTP通信が行われます。
それぞれのHTTP通信について、ECサーバに振り分けてあげる必要があります。
それは、同じECサーバにデータを振り分けることにより、複雑にならないようにしている

と書いています。

逆にいうと、同じECサーバに振り分けなければ、受発注プログラムが複雑になるということです。

それは何ですか? 論理セッションの維持ですね。

Tomの解答例)
論理セッションを維持するために必要な情報をECサーバ間で共有する複雑さ

PR:秋の情報処理試験対策書が続々登場!
『テクニカルエンジニア(ネットワーク)』
『情報セキュリティアドミニストレータ』
 
cbook24.comさんで購入可能。(送料無料!48時間以内)

Tomのネットワーク勉強ノート
 過去問(午後)
   テクニカルエンジニア (ネットワーク)過去問(午後)
     テクニカルエンジニア(ネットワーク)過去問 平成15年 午後1 問4 解説
    資格試験関連書
『ネットワークスペシャリスト』
 
セキュリティ・ウイルス対策関連書

秋に向けて!

送料無料!